三宇田浜海水浴場

対馬の最北端に近い場所にある三宇田(みうた)海水浴場は対馬で一番北にある海水浴場です。

長さ240mの白砂の海岸は対馬でもトップクラスの海水浴場で、日本の渚百選にも選ばれている折り紙つきの海水浴場なのです。

水は非常にきれいで南国を思わせエメラルドグリーン、そして小さな松の生えた岩が海の中にあり彩りを添えています。沖には戸ノ崎(殿崎)が見えロケーションもなかなかのものです。

また、隣の小さな岬は本格的な施設を備えた三宇田キャンプ場となっています。少し高台にあり、眺めもさることながら、海からの風と、海の香りが最高です。

 キャンプ場の営業期間は7月1日〜8月31 です。

そして、そして、キャンプ場に隣接して上対馬温泉(渚の湯)があります。泳いで良し、キャンプして良し、そして温泉が良い。3拍子そろった海水浴場は対馬ではここだけです。



茂木浜海水浴場

茂木浜(もぎはま)海水浴場は大イチョウのある琴(きん)から海岸寄りを約3キロ北に行った所にあります。

ここは対馬最大の天然の砂浜が400m以上も続いており、海も遠浅なのでファミリー向きの海水浴場となっています。休憩棟、トイレ、シャワー、公衆電話などの設備があり、海岸近くでテントを持ち込めばキャンプもできます。

休憩所近くに大砲と碑があり、「義勇奉公・・・大正7年5月27日・・・日本海大戦天下・・・」と書いてあるので、日露戦争関連の碑です。

大砲は日露戦争(1904〜5年)の日本海海戦で撃沈されたロシアのバルチック艦隊の巡洋艦ナヒモフの大砲です。これは1980年に海中から引き上げられたものです。

日本海海戦は1905年5月27〜28日の両日この茂木浜沖で繰り広げられ、東郷平八郎司令長官率いる連合艦隊が当時世界最強の艦隊といわれていたロシアのバルチック艦隊に大勝したのです。

この時この浜には救命ボートでロシア兵が次々と上陸し、島の人々は初めて見る大きなロシア人にびっくりしたそうです。

しかし、島民は敵や味方のくべつなく救助にあたりロシア兵も温かくもてなしました。この話を聞いた東郷平八郎連合艦隊指令長官は大変よろこばれたそうです。

殿崎公園に日本海海戦記念碑、日露慰霊の碑、日露友好の丘のレリーフなどがあり、そこに東郷の親筆で、「恩海義僑」と書かれています。



舟志の紅葉街道

上対馬の北部にある舟志(しゅうし)川沿いは対馬一の紅葉の名所になっています。

また、夏には蛍の群生地として、水遊びの場としても親しまれている川です。

ここを通る道は通称「もみじ街道」と呼ばれており、川沿いの約7キロにモミジやカエデが群生しています。

清流のせせらぎの音、そして川面に映る紅葉はとてもきれいと評判で、秋にはモミジ狩りを楽し人が大勢訪れます。

舟志(しゅうし)川沿いには舟志森林公園・遊歩道・休憩施設もあり、自然の中でゆっくり楽しめます。

また、毎年11月中旬に「もみじ祭り」が催され特産品販売や伝統芸能などのイベントがあります。



琴の大銀杏

琴(きん)の大イチョウは対馬北部の東海岸にあります。推定樹齢は1500年で日本最古のイチョウと言われています。

また、胸高直径12.5m も岩手県長泉寺の大イチョウの14mに次いで全国2位です。

ただ、寛政10年(1798年)に落雷により幹が裂け中が焼け空洞となり、昭和25年のキジア台風でこの主木が倒れました。

対馬で家を建てるときに歌われる「地つき唄」に「琴の銀杏の木は対馬の親木(おやき)胴の囲りが三十と五ひろ・・・・」と歌われており、対馬では昔から有名な木です。



光柱

冬の晴れた、そして海のおだやかな夜、上対馬の沖には漁船の漁り火がともります。漁り火はとても明るく輝いています。こんな夜、海の方向に体を向け視線を少し上の方に向けてみて下さい。

明るくかがやく光の柱が何本も見えたら、それは光柱とよばれている現象です。光柱が日本でも知られるようになったのは1983年長崎県の対馬が最初です。たくさんの漁船が作る何百本もの光柱が夜空に現れ、それを見た人々から報道機関などに問い合わせがさっとうしたそうです。中には「UFO」の襲来だと思った人もいたそうです。その後、函館、札幌、福井など、おもに日本海沿岸の各地で見たという報告がありました。



ひとつばたご

国境の島対馬の最北端にある鰐浦(わにうら)地区は朝鮮海峡に向かって開かれている国境の町で、沖の海栗島(うにしま)には航空自衛隊のレーダー基地、その南には海上自衛隊のレーダー基地があります。

また、日本ではこの鰐浦一帯と木曽川流域にのみ自生している大陸系植物であるヒトツバタゴ(国指定天然記念物)の自生地です。

4月下旬から5月上旬には約3000本?あると言われているヒトツバタゴの木が純白の花を咲かせます。この花は鰐浦一面に咲き、夜には月光に照らされ海面に照り映えるのでウミテラシ(海照らし)とも、何の花か分からないので「ナンジャモンジャの花」とも言われています。



対馬野生生物保護センター

環境省が「野生生物保護センター」の一つとして、対馬に生息する絶滅の恐れのある野生生物やその固有の生態系を保護するための活動拠点として対馬(長崎県上県町、現対馬市上町町)に開設(1997)。生息数が80〜110頭と推定されているツシマヤマネコの調査研究、生息地の維持・改善、傷病個体の保護収容及びリハビリ等を実施している。また、ヤマネコの保護には地域の理解と協力が不可欠であるとして、普及・啓発活動を展開している。センターにはツシマヤマネコなど絶滅のおそれのある野生生物の生態や現状について解説し、野生生物保護への理解や関心を深めるための展示・解説施設が付帯されている他、2003年12月からは、厳しい現状を広く知ってもらうためツシマヤマネコの生体が一般公開されている。



鳴滝

「鳴滝」は滝の音が周囲の山々を鳴動させることから「なるたき」の名がついたと言われています。まあ、これはちょっとオーバーな気がしますが、落差は15mあり、けっこう高い滝で、対馬随一の滝です。(対馬に滝はここしか無いのです。)

対馬は山が多いので滝もありそうと思いがちです。滝がない理由として、それは川が無いからです。いや、小さな川はありますが、大きな川はあまりありません。だから滝になるまえに水は地面に吸い込まれてしまい滝ができないのかもしれません。

県道39号線そばに駐車場があります。そこに車を置いてうっそうと茂る杉林の中を行くと背の低い石の鳥居があります。この辺りから空気は気持ち“ひんやり”しています。その先には橋が架かっており、そばに赤い鳥居があります。鳥居には鳴瀧神社と書いてありますから、この滝の神社のようです。この神社の先が「鳴滝」です。滝は駐車場から250m程度行った場所にあります。

また、ここは竜神伝説の地であり最近まで「雨請い」儀礼が行われていたそうです。



韓国展望所からの眺め

国境の島対馬の最北端にある海栗島(うにしま)は大変良好なウニが採れることでこの名前が付いていると言います。今は航空自衛隊のレーダー施設があり国境の警備を行っています。

この海栗島(うにしま)の後方に空気が澄んでいれば韓国の釜山市の街並みが見えます。

韓国展望所の周辺は鰐浦韓国展望公園となっており、そこに「朝鮮国訳官使遭難追悼碑」が建立されています。これは1703年(元禄16年)に宗義真の弔問に訪れた朝鮮訳官使の乗った船が、海栗島沖で転覆沈没し112人が死亡した事件を慰霊するものです。